ハクが我が家に来たばかりのころ、家の中は毎日ちょっとした事件の連続でした。 カーペットの端をかじり、家具の脚をガジガジ…。 まだ体も小さくて、ソファーにジャンプして登ることすらできなかったあの頃。 行動範囲を制限するために、ソファーや衝立で“簡易迷路”のような空間を作っていたのを思い出します。
日中はひとりでお留守番。 ゲージの中で過ごしていたハクは、トイレの上を歩き回ってしまい、手足がうんちまみれになっていることもしょっちゅうでした。 そして、その“後始末係”になっていたのが、毎日一番に帰宅する高三の長男。
学校から帰ると、まずハクの手足を拭いてあげる。 その姿は、まるで小さな弟の面倒を見るお兄ちゃんのようで、私はこっそり胸が熱くなっていました。
前の子は噛み癖があって、子どもたちは少し距離を置いていたけれど、ハクはまるで真逆。 穏やかで、抱きしめても怒らない。 子どもたちはその優しさにすぐ心を許し、特に長男はハクにとって“最初の大好きな人”になりました。
今では、ハクが一番懐いているのは私。 でも、あの頃の長男とハクの距離の近さは、今思い出しても胸がじんわり温かくなる大切な記憶です。


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